-最高の体調- を読んで

読んだ理由:

 体調がいい悪いというのは、生まれてから人と比べて評価することのできない指標で、主観的な感覚。そのため、自分の体調がいい状態というのは人と比べたら普通で、もしかしたら何かをすると、今まで感じたことのないくらい絶好調の状態になれるのではないかなとどこかで思っている。そこでこの本を読んだ。

 

感想:

結論、ものすごく面白かった。抽象的な自己啓発本ではなく、あくまで科学的根拠のある体調の改善方法ということで、すごくロジカルで納得のいく内容だったのに加えて、手軽に実践できるものも多く大変参考になった。

 

本を読むだけではなく改めて自分の気づきをまとめることで、記憶に残したい。

 

まとめ:

現代の多くの人が抱える体の不調は「文明病」である。

文明病:近代社会の急速な発展により人間の体や心が適応できていないことで起きる。

文明病には二つの要素があり、炎症と「不安」だ。

 

まずは「炎症」の原因となるもの「腸」、「環境」、「ストレス」

 

「腸」

 背景: 

   現代人は腸内環境が悪い、腸内細菌が少ないというデータがある。

   腸内環境が悪いと、疲れやすくなる。(リーキーガット)

 

 原因:

   1.衛生的になりすぎた生活 --> 菌に触れなくなったため免疫がつかない。

   2.食物繊維の量が圧倒的に足りない。

 

 対策:

 1.腸内細菌を殺さない

  • 抗生物質を使用しない。ー 抗生物質は1/3の腸内細菌を殺してしまい、元の腸内細菌量に戻るには半年以上かかってしまう。
  • 抗菌成分があるものを使用しない。ー 具体例としては薬用ソープ。有用な金まで殺してしまう。石鹸でOK。
  • カビ対策をする。 ー カビは腸内環境において危険なもの。カビを発生させないように部屋の喚起や、HEPAフィルタを使用している空気清浄機を設置する対策がよい。

 2.腸内細菌を迎え入れる

  • 発酵食品を食べる。 ー 納豆や、ヨーグルト。一つに偏らず幅広い発酵食品を食べるのがよい。
  • サプリ - プロバイオティクス、ビフィズス菌
  • 食物繊維サプリ - イヌリン

研究では3日もすれば腸内細菌は変えることができる。

 

「環境」

 背景: 

   人の感情システム、「興奮・満足・脅威」がバランスよく機能する必要がある。

   現代では、興奮や脅威の刺激は強いが満足が弱い。そこでこのシステムを整える

   必要がある。

 

 対策:

  1.自然に触れる 

 本書において一番実践しやすいおすすめの体調改善方法であると思う。研究によるとマッサージをうけるより、自然に触れることのほうがリラックスすることができるということが分かっている。

 自然に触れるのはなかなか難しいが、面白いのは自然の音や画像、映像を見るだけでも効果があるということ。さらに観葉植物を部屋に置くのでもよい。理想は公園にいくこと。これは前節の腸内環境においてもよいことらしい。

 

  2.友人 

 現代の感情システムで不足しがちな満足を刺激してくれるのが良い人間関係である。現代人の悩みのほとんどが人間関係だと聞いたことがあるが、そもそもこれも「文明病」の一つであるらしい。原始時代、小さい集団で一生生活を送っていた人間にはそもそも見知らぬ他人とうまくコミュニケーションをとる機能は備わっていない。

 人間関係を築けるのは5人くらい。新しい人が入れば誰かが外れる。

 人間関係をよくするコツは3つ

  • 時間:一緒に過ごす時間の長さ 10-20回の接触 200h
  • 同期行動:近い場所で同じタイミングで同じことをする。
  • 互恵:お互いにとって利益のある存在である必要がある。なにも相手に与えられないと思う場合は「信頼」でよい。好意を伝えること、自分をさらけ出すことで「信頼」を与える

 

「ストレス」

 背景:

   これも文明病の一つで、昔は短期的なストレスしかなかったが、慢性的なストレ

   スにさらされている現代では、慢性的ストレスへの対処の仕方がわからない。

 対策:

  1.リアプレイザル

 緊張と興奮は同じ、楽しくなってきたなど言い換えることでストレス状態を打破する。しかしこれは発表前などの緊急時に限る。

  2.睡眠 

 現代では少なすぎるといわれている。

  • メラトニン:太陽の光を浴びる。サプリをとることでアイマスクや耳栓よりも効果がある。睡眠にいい影響を及ぼすと証明されているものはアイマスクと耳栓のみでアロマなどは効果があるかわかっていない。
  • 昼寝:10-20min 昼寝前にコーヒーを飲むとよりよい。

  3.ウォーキング 

 昼寝同様、現代では少ない過ぎる。週2日45分以上の軽く息が上がる運動が推奨されている。脳機能にも良い影響がある。

  4.超正常刺激 

 ポルノ、SNS、ジャンクフード、スマホなどの中毒。いろいろなところで言われているが、よくない。デジタル断食。刺激のなさと退屈さが本当に対せなものをやり抜くモチベーションにつながる

 

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 文明病には要素が二つ、「炎症」と「不安」があるという話だった。これまで「炎症」の対策を3つまとめたが、「不安」の対策は価値である。

現代人が不安に悩まされる原因は未来を知っているためだ。これも原始時代とのギャップが原因で、原始時代は未来を考えるという概念がなかったため、目の前のはっきりとした不安しかなかった。しかし、現代では未来を考えることが増え、未来のぼんやりとした不安というのにさらされている。

そこで対策として「価値」「死」「遊び」が挙げられている。

 

「価値」

 未来を今に近づけると表現していた。不安に立ち向かうためには価値観に沿って生きる必要があるということだ。人生には何らかの方向性が必要で、それが明確であれば目先のことにぶれることなく判断することができる。

ex. 弁護士になりたいではなく、弱い人を救いたい。

目標ではなく、価値を決める。そうすることによって、弁護士になれるかなれないかという不安ではなく、弱い人を救うためのプロセスとして取り組むことができ、不安を打ち消すことができる。

 

「死」

 1.畏敬:オースゲーとなるようなものに触れること、心の底から感嘆すること。

 畏敬を体験することによって不安や炎症が低いというデータがある。

畏敬を感じる方法は、自然、アート、人

 

 2.観察:自己観察、マインドフルネス

 今の行動に集中する。ながら食いはだめ。今を生きる感覚を磨くことで、未来に心奪われることなく今を生きることができる。

 

「遊び」

 一日のうちに意識できるタスクは3つほど。小さな目標を決めること、締め切りを作る事。